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2017年4月3日 第256号 |
ウーバー、デンマークから撤退(2017年3月29日)
3月28日、ウーバーがデンマーク撤退を発表した。ITFとその加盟組合は、雇用と安全にとっての勝利としてこれを歓迎している。
ウーバーは、デンマーク政府が導入するタクシー新法が致命傷となったことを認めている。デンマークでの営業は4月18日が最後となる。
ウーバーは2014年にデンマークに進出した時から、ウーバーのビジネスモデルが既存の法律に違反していることを認識していた−このことは2016年7月の判決でも認められている−が、座席センサーや防犯カメラ、料金メーターの設置を義務づける新法にも違反する。
ITFに加盟する3F運輸部門のジャン・ヴィラドセン委員長は、「ウーバーの違法なビジネスモデルは、デンマークのタクシー運転手に大きな損害をもたらした。このたび、タクシー運転手は違法かつ不当な競争なしに働くことができるようになった。ウーバーをデンマークから追放するのに2年半かかった。この過程で国際連帯や国際協力が果たした役割は非常に大きい。しかし、ウーバーに類似する他の会社やビジネスモデルが新たに参入してくることも予想される。多国籍企業は非常に創造的だ。今後も彼らの動きに注視していく必要がある。これらのビジネスを行う人たちの目的は、社会のためではなく、自分たちのための価値創造だ」と述べた。
ITF内陸運輸部会の浦田誠部長は、「ウーバーのビジネスモデルは福祉国家デンマークを破壊する」というメッセージを国民に強く訴えた、組合の創造的な広報活動を称賛し、他の国でウーバー等のライドシェアと闘う組合が3Fの勝利に勇気づけられることを期待すると述べた。
ITFは、アルゼンチン、インドやカタール、日本等でウーバー等と闘う労働者や労働組合を支援している。
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