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2004年4月 第15号 |
■今月のニュース |
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民間航空
客室乗務員の免許に関するロビー活動に進展
昨年末にロンドンで開催されたITF年次民間航空会議の後、加盟客室乗務員組合は欧州共通の客室乗務員免許を導入するためのキャンペーンを開始したが、このほど前進があった。
ITF客室乗務員委員会メンバーは、空の安全と保安を促進するため、欧州共通の客室乗務員免許への支持を要求し、英国の運輸省前でロビー活動を行った。そのかいあって、同じ週のEU運輸相理事会では、ドイツと並び英国の運輸相の強力な支持により、客室乗務員免許に関する文書を今秋のEU会議に提出するようEU議長国のアイルランドが要請を受けた。
「今こそ、保安の抜け道を塞ぐ時だ」とITFのシェーン・エンライト民間航空部長は述べる。「整備士やパイロットには免許がある。9月11日の同時テロ以降、コックピットが締切られるようになり、客室乗務員は航空機の操縦以外のあらゆる業務に責任を負うことになった。したがって、全ての客室乗務員が各国の要求を満たす高水準の免許を保持していることが極めて重要になった。客室乗務員の免許導入を米国議会が決定したことが第一歩となった。あとは、この流れを世界中に広げていくことが重要だ」とエンライト部長は言う。 |
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ライアンエアの反労組的慣行に抗議
昨年末、シャルルロア(ベルギー)の労働裁判所前に欧州の活動家が結集し、ローコストキャリヤー(格安航空会社)のライアンエアの反社会的、反労組的慣行に抗議の声を上げた。
欧州14カ国に路線を展開するライアンエアは、労働者の組織をいっさい認めていない。そのため、ライアンエアの社員を代表する労働組合も未だに誕生しておらず、社員も解雇を恐れて組合に入りたがらない。
社員にはアイルランドの契約が適用されるので、社員が通常、業務を行っている国で彼らを守ることはできない。
この日、労働裁判所前に集まった活動家らは、ライアンエアが裁判期間、通告期間、時間外労働、休暇手当、月額平均最低賃金、昼食券、交通費に関するベルギーの法律を無視して、シャルウロアの社員3人を解雇したことに抗議し、ライアンエアが社員を雇用する全ての国で結社の自由と労働組合権を認めるように要求した。また、欧州委員会(EC)に対して、欧州における雇用契約には当該労働者が通常業務を行う国の法律が適用されるとする法律を制定するように訴えた。
さらに、EUの定義する競争ルール内でのみ活動する「ローコストキャリヤー」という経済モデルが経済・社会に与える影響を調査するように欧州議会に要請した。
「ECは既にシャルルロアのライアンエアへの補助金が公正でないという判断を下している。ベルギーの労働裁判所も、外国の契約に基づいた現地社員の採用が公正でないという判決を下すことを期待する」とITFのシェーン・エンライト民間航空部長は語った。 |
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