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グローバルユニオン

港湾荷役の近代化

ターミナルの生産性の向上、荷役時間の短縮、コスト削減など、船会社の要求により、港湾の近代化が急速に進んでいます。自動荷役設備や近代輸送などの新技術の導入により、港湾労働者は多大な影響を受けてきました。近代化により多くの職が失われ、職場に残った労働者の仕事も大きく変化しています。技術や訓練、賃金、手当て、退職条件などにも影響が出ています。
ITFは、港湾の近代化に反対しているわけではありません。実際、近代化は職場環境の改善を通して労働者に多くの恩恵をもたらします。失業者を最小限に抑えるため、ITFは港湾労働者との協議に基づいた近代化を推進するように要求しています。
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グローバル化と民営化

民営化に続く規制緩和により、国際的に展開する民間企業が港湾ターミナルを所有し、船荷の積み下ろしから倉庫への搬出入、港湾局、港湾インフラ、場合によっては土地の所有まで含むターミナル経営がこうした企業に任される傾向にあります。
企業間の競争激化により、港湾労働者は失業と賃金や諸条件の切り下げに直面しています。国際企業は効率を高め、大手船会社の要求に対応するためコスト削減を図っており、これは安全対策の後退と雇用の縮小につながっています。
ITFは、労働者の権利と権益を保護するため、港湾の民営化に際しては、関係する港湾労働者を広く交えた協議が行うよう要求しています。
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安全衛生

港湾の仕事は危険でストレスの多いものです。だからこそ、安全衛生の問題は港湾労組の重要議題として常に取り上げられてきました。全てではありませんが、多くの港湾において大変重要な歓迎すべき改善がなされてきました。しかし、新技術の導入、生産性向上への動き、サイズも容量も大型化した船舶、新種の化学品や危険な船荷の登場により、安全衛生は今後も重要課題でありつづけるでしょう。
ITFは、よりよい港湾安全衛生基準を設けるためにキャンペーンを行い、港湾労働者を保護する法制度を弱体化あるいは廃止しようとする港湾当局、政治家、使用者らの試みを阻止するために努力しています。
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ILO第137号条約と第145号勧告

1973年、国際労働機関(ILO)は、港湾における雇用と港湾労働者の生活や労働条件に新技術が及ぼす影響を取り扱う第137号条約および第145号勧告を採択しました。
第137号条約と第145号勧告は、新技術の導入により労働者に最悪の結果がもたらされることを防ぎ、そのマイナスの影響を軽減するために公的手段を講じるべきだと強く唱えています。第137号条約と第145号勧告のもう一つの目的は、労使関係の改善です。
しかし、第137号条約と第145号勧告を批准したのは僅か22カ国だけで、そのうち数カ国では、これらの条約や勧告が国内法の枠組み内でまだ施行されていません。ITFは全ての国が同条約および同勧告を批准し、世界各国の当局および企業がILO条約の精神と規定に従って行動するよう促しています。
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あらゆる港での組合潰しの根絶

組合に対する攻撃は昔からありましたが、全世界で港湾の再編が行われている近年、組合に対する攻撃はますます激しさを増しています。港湾当局と企業は、再編の機会に乗じて組合を弱体化し、あわよくば葬り去ろうとしています。
使用者が組合に所属していることを理由に労働者を解雇すると脅す場合のように、反組合主義があからさまな攻撃の形をとることもありますが、組合を協議の場から締め出したり、常用労働者を日雇い化するなど、巧妙に組合の弱体化を図るやり方もあります。
組合潰しに対するITF国際キャンペーンは、港湾産業における組合潰し政策を禁止すること、使用者や当局を含む全ての利害関係者に対して労働組合の権利に関する教育活動を行うこと、加盟組合員数を増やし、世界各地の港湾労使紛争に国際連帯を示すことにより、組合の力を一層強化することを目指しています。
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荷役キャンペーン

毎年港湾労働者は世界中から集まる数百万トンの貨物の荷役を行っています。貨物はさまざまな形で梱包されており、様々な技術、あるいは手作業により荷揚げされたり運搬されたりしています。これは特殊技能を要する危険な仕事ですが、最近では、船主は船員に荷役を行うよう指示することもあります。その結果、船員は危険にさらされ、港湾労働者の雇用が脅かされています。
ITFの港湾労働者部会は、船員部会と協力し、船員に荷役を行わせている港湾当局や民間企業に反対する世界的キャンペーンを行っています。
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参加するには

ITFの港湾労働者部会は、荷役に直接関わる労働者(港湾労働者、ステベドア、倉庫労働者)に加え、事務職員や一部の国では港湾当局などが雇用する労働者を含む間接労働者を組織する組合を代表しています。
我々は労働者が関心を寄せる様々な情報の収集と普及を通して加盟組合を支援しています。例えば、港湾改革や民営化、業務委託、新技術導入の影響、労使紛争やその他の港湾労働者の利益を守るための闘いにおける加盟組合間の相互支援に関する情報、特定の問題を中心に据えた国際キャンペーンの展開や加盟組合が情報交換し、政策を策定する場として会議や部会総会、各種セミナーの開催に関する情報などを提供しています。
港湾労働者部会は、ITF内の他の部会や、地域事務所、加盟組合、他のグローバル・ユニオン・フェデレーション(GUF)や国際自由労連(ICFTU)とも緊密な協力関係を築いています。
ITFは世界的組織であり、世界中の労働者のありとあらゆる要求に答える準備があります。
ITF活動に参加を希望する組合の代表者は、各労働組合、特に国際担当部に連絡してください。あなたの組合がまだITFに加盟していない場合は、加盟方法をITFにお問い合わせください。
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今日の港湾労働者

今日、港湾、港湾当局、荷役作業は、大きな技術革新と世界的構造改革の時期にあり、世界中の港湾労働者と労働条件がその影響を受けています。広範な民営化と自動化により、職が失われ、企業や港湾当局は組合潰しをしています。このような脅威の中、これまで地域コミュニティや雇用、労働条件を地域レベルで擁護してきた労働組合は、世界規模で活動を行うことの必要性を急速に感じています。
今日、ITFは約40万人の港湾労働者および港湾関係労働者を代表する170余の組合を組織し、世界のあらゆる主要港で自らの職と生活、安全、公正な待遇を守ろうと活動している労働者を支援しています。
1997年、ITFの港湾労働者部会は、米国フロリダ州マイアミで部会総会を開催し、米国沿岸の労働者への連帯と支援を表明しました。マイアミ総会では、特に、港湾改革と組合潰しの2つの主要な議題が取り上げられました。政府と港湾企業によるあらゆる形態の反組合政策に反対するITFの世界キャンペーンは1997年にマイアミで始まりました。
「国際連帯契約(国際ソリダリティ・コントラクト)」は、マイアミ総会で採択された政策を象徴するもので、重大な労使紛争や争議の際に加盟組合が相互支援を約束した誓約です。多くの加盟組合が国際連帯契約を額に納め、組合事務所の目立つ場所に掲げています。また、小型のポスター版国際連帯契約は世界中の港湾ターミナルで食堂の壁に掲示されています。
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