No.17/2003 |
■FOC 反対 キャンペーン |
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各港のITFインスペクターおよびITF本部のアクション・ユニット(行動班)は、2002年度中の活動によって、船員が持つ賃金・諸手当に関する未払い債権約3,100万米ドルの守銭奴的船主からの取立てに成功した。このページと次の4ページは、過去12ヶ月間にITFが取り組んだ事例の一部である。 |
ITF、未払い賃金3100万ドルを確保
船内監禁からの解放
ITFの介入によって、2人のビルマ船員の生命と生活が救われることとなった。これら2人の船員は、彼等が乗組んでいるパナマ籍船における乱脈行為および偽造免状について、ITFに訴えたのであった。
これに対する船長の反応は、2人の船員を3日間にわたって食事も水も与えずにボースン倉庫に監禁することだった。台湾企業が運航するグランド・スプリング号が、22人の乗組員とともに日本の八戸港に入港した際に訪船の要請を受けていた全日本海員組合(JSU)のITFコーディネーターおよびインスペクターは事件の処理にあたっていた。しかし、彼らによって解放されたビルマ人船員2人は、病院に運ばれて健康状態の検査を受けねばならなかった。
偽造免状によって乗船していた台湾人船長は、不正な会計操作を行い、賃金支払いを留保していたが、一等航海士と一等機関士の苦しい試練はまだ始まったばかりだった。
船舶運航会社がビルマ当局に2人の行為を訴えたため、ビルマ国内における数ヶ月にわたる迫害が続けられた。うち1人の船員は、ITFに連絡したことへの処罰として、受け取った未払い賃金と船員免状を没収された。未払い賃金および免状の返還は、ITF、ニューヨークの国際船員センター、JSUおよびビルマ船員組合(SUB)などによる粘り強い要求によって初めて実現したのであった。 台北のタトン海運会社の船舶は、数ヶ月以前にロスアンゼルス港においてITFの査察を受けた際に、ITFとの合意した金額よりも大幅に低い賃金を支払っていたことが明らかになっていた。同港のITFインスペクターの請求に基づき、使用者は賃金の未払い分を乗組員に支払ったが、港を離れるやいなや支払った賃金を取り返していた。この事件は、ビルマ船員の労働環境と生活がどのようなものかを明確に証明している。 |
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スウェーデン港湾労働者が船員支援の実力行使
スウェーデン港湾労働者とロシア船員の連帯行動によって、賃金および労働条件に関するITF労働協約の調印を拒否していた海運会社の、劇的な譲歩を勝ち取ることができた。オランダ領アンチル諸島に船籍を置く貨物船ノスタルジック号は、アルジェからスウェーデンのウデバラ港に到着した。この船に乗組む13人のロシア船員には、ITF承認協約が適用されていなかった。ノスタルジック号の管理を2002年2月から引き継いだ船舶管理会社のシートレード・グロニンゲン社は、労働協約の再調印を拒否していた。労組の実力行動もあり得るとの警告にもかかわらず、グロニンゲン社は拒否の態度を変えなかった。
2003年1月21日、ウデバラ港に入港したノスタルジック号は、木材の積み込みを開始した。ヘルシングボリ港のスベン・サーベITFインスペクターは、ITF協約が適用されていないことを確認し、会社に連絡をとった。しかし、管理会社は、これを無視した。インスペクターのサーべは、本船を訪問したが船長は、協約の調印について関心はないと通告した。
サーべは、本船はボイコットされるであろうと船長に警告した。しかし船長は、インスペクターにそのような力は無いと答えるのみであった。サーベの支援要請によって港湾労組は、直ちに実力行使を行なったので、船長が誤っていたことが明らかとなった。
ITF協約の調印以外に選択の余地がないことを知った船長は、管理会社の委任状を取り付けて、スウェーデンの交通運輸労組SEKOの船員支部との間でITF標準協約を締結した。資金はすでに船内に用意されていたため、調印手続きは速やかに行なわれた。ノスタルジック号は、ノスタルジック海運が所有しているが同社の連絡先は、ドイツのトリトン海運会社となっている。
今回の効果的な電撃的キャンペーンは、正当な賃金と労働条件のための戦いにおいて、労組の連帯と協力の不可欠の重要性を示すものとなった。 |
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アフリカの追撃戦
不十分な賃金を給付されている18人の船員の正当な条件を求めるため、日本からアフリカへ、さらに日本へと、ITFによる便宜置籍船の追撃作戦が実施された。この船を運航している日本のさる大手海運会社は、船員に承認できる水準の賃金を支払うとの約束を反故にして横浜を出港し、トラブルから解放されたと思い込んでいた。
しかしITFは、全日本海員組合(JSU),南アフリカ運輸連合組合(SATAWU)との連携のもとに、南アフリカのダーバンを経由して、モザンビーク向けの貨物を積んだパナマ船籍のサクティ号の動静を約1ヶ月にわたって追跡した。乗組員の韓国人船員2人とフィリピン人船員16人は、30,000米ドルを超える未払い賃金債権を持っていた。
会社側によって脅迫されていた乗組員らは、失業することを恐れて、ダーバンで訪船した現地のスプライト・ズングITFインスペクターに対して、苦情を提出することを拒否した。しかしITFは諦めることなく、本船の追跡を続けた。そして本船が日本に帰りついたときに、日本のインスペクターは、遂に未払い賃金を支払わせることに成功したのであった。
このケースは、アフリカにおけるITF活動の影響力の拡大ならびにITFの連携活動が複数の大陸をまたいで可能であることを示すものとして、重要な意義を持っている。
サクティ号は洞雲汽船会社が所有し、大手海運会社の日本郵船(NYK)と日の出汽船が運航していた。
本船のアフリカ経由の追跡戦略は、ITFアクション・ユニットが計画し、土肥祥子が担当した。この作戦には、日本のインスペクター3人とアフリカのインスペクター2人が参加した。
洞雲汽船会社は、ITFが追跡作戦を実施した2ヶ月間については、ITF承認賃金を乗組員に支払うことに同意したものの、同社は、本船の国際航路への配船を中止し、近海航路に振り向けることとした。 |
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船員への暴力行為で船主は刑務所入り
デンマークのITFインスペクターの介入によってロシア船主は、未払い賃金に抗議した乗組員たちを襲撃するよう、2人の暴漢に指示したとして、6ヶ月間刑務所に入ることとなった。2002年7月、2人の子分たちも船員に対する暴力行為のかどで刑務所に送られた。被害にあった船員は、ロシア企業が所有するベリーズ船籍の水産加工船サロス号の乗組員であった。
カリニングラードを本拠地とする船舶運航会社、バルティック・ビス社のウラディミール・ザイツェフ総支配人もデンマークのITFインスペクター、キャルタン・グドムンドソンを殴打し、舷梯から突き落とそうとしたため、警察に検挙された。その当時、ザイツェフはボディーガードを引き連れていた。
この事件は5月に、乗組員がグドムンドソンのところに苦情を訴えたことによって表面化した。この船は、スプラッツ(ししゃもに似た小魚)を冷凍するため、レンネ港に6ヶ月も停泊していた。24人の乗組員の賃金は、全く支払われていなかった。
そこにザイツェフが現れて、乗組員に対して、ITFに反対する宣言文に強制的に署名させようとした。彼は、間もなく2人の新たな船員が到着することを告げて、署名を拒否する者は、「胸を切り裂いて自分の血液の中で泳がせてやる」と、脅迫した。
2日後に到着した2人は、グドムンドソンに連絡したとして、直ちにAB船員のアレキサンドル・ボルチャコフに暴行を加えた。グドムンドソンは、後に当局に次のように報告した。「2人の『AB船員』は、ボルチャコフをデッキに投げ飛ばして殴ったり蹴ったりし始めました。 ザイツェフは、岸壁にいる見物人がカメラを持っているのに気付いて、2人にボルチャコフをブリッジに連れ込むよう命令しました。ブリッジからボルチャコフの殴られる音が続き、私には悲鳴が聞こえていました。」
「私は警察に電話をかけました。2台の警察の車がすぐに駆けつけました。私が事前に面倒なことが起こるかも知れないと予告しておいたのが、幸運だったのです。」
警官は、ボルチャコフが頭部から顔面にかけてテープを巻かれ、後ろ手に縛られ、両足はテープで固定されたままで、船室に監禁されているところを発見した。警官に同行したグドムンドソンは、口が血まみれになったボルチャコフを警官が解放するのに5分以上かかったと語っている。「彼は、必死に呼吸しようとしていました。警官がこんなに早く到着しなかったら、彼の命は無かったかも知れません。」
ザイツェフと彼の2人の子分は7月26日に収監され、さらに補償金約30,000デンマーク・クローナ(4,000米ドル)および裁判費用18,000D.クローナ(2,400米ドル)の支払いを命じられた。
グドムンドソンは事件の後に次のように述べた。「この船は、恐怖による支配の下に置かれていました。今回は、デンマーク警察の機敏な対応によって重大な暴力事件の発生を未然に防ぐことができましたが、我々が心配しているのは、乗組員の家族に対する脅迫が行なわれる可能性があることです。ロシア船員組合に最新の情報を提供することによって、我々は、必要があれば直ちに彼等を支援する用意をしています」 |
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運賃によって未払い賃金を支払い
殆んど賃金の支払いを受けていなかったFOC貨物船の乗組員は、スロベニアでITFが組織したストライキの結果、3人の船員の未払い賃金約17,000米ドルを取り返すことに成功した。スベトル・イェーレ号は、前払い運賃の大半から未払い賃金が支払われるまで、貨物を積み込んだままでコペル港に足止めされた。
スベトル・イェーレ号の一等航海士は、6ヶ月にわたって賃金の支払いを受けていなかったうえ、前回の航海の際の賃金も未だに支給されていなかったため、スロベニアのブランコ・クルズナリッチITFインスペクターに相談した。
その日は、イタリアに向けて出港する予定日であったため、裁判所の差し押さえ命令を申請する時間がなかった。この船は、マルタ船籍で、クロアチアのジャルダン・カーゴ社が所有していたが、ITF承認協約は適用されていなかった。さらに事態を困難にしたのは、一等機関士が口頭の契約によって乗船していたという事実である。一等航海士は、10,000米ドル以上の賃金債権を有していた。あと2人の船員は、乗船してから賃金の支払いを受けていなかった。
クルズナリッチは、船員との間で協議し、一等航海士、一等機関士およびAB船員の3人が、賃金が支払われるまでストに入ることを決めた。船主が、受け取った運賃を彼等の賃金の支払いにあてること、不足分は本船の積荷がイタリアに到着した際に現金で支払うことに同意するまで、ストライキは継続された。
本船がクロアチアのスプリット港に入港し、3回目の分割払いが完了し、3人の船員が下船したときにこの事件は最終的な解決を迎えた。「乗組員らの賃金が極めて低いのは、悲しいことだが、会社はその低賃金の支払いさえも保留しているのです」この事件を成功裡に解決した後で、クルズナリッチは語っている。
この事件は、スロベニアのテレビ、ラジオ、新聞などによって大々的に報道された。 |
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タンカー乗組員に630,000米ドル
欧州における近年最大の海洋汚染事故となった、フランス沿岸沖での姉妹船の折損の後に、造船所に放棄された2隻の船舶の乗組員のために、ITFは630,000米ドルを超える金額の取立てに成功した。
マルタ船籍のザガラ号(乗組員27人)およびルイジS号(乗組員32人)は、2000年にモンテネグロ、ビエラ港のアドリアティック造船所において、2000年に差し押さえられていた。同じ企業が所有するタンカーのエリカ号は、その前年にフランス沿岸で海難事故によって沈没し、大量の石油による海洋汚染を発生させていた。エリカ号は、沈没の20ヶ月前に前記の造船所においてイタリア船級協会(RIN)による特別検査の対象となっていた。
これら3隻の船舶は、あるイタリア船主が所有していたが、船籍国のマルタ、解散した船舶管理会社および船主が支配する二つの企業は、便宜置籍船に付きものの錯綜した利害関係を示していた。
モンテネグロの首都ポドゴリカの裁判所は、ITFの申請に基づき、2隻の乗組員にたいし250,000米ドル、その利息および帰国費用の支給を決定した。これらの乗組員は、一年以上待って、やっと賃金の支払いを受けたのであった。
2隻のタンカーには、スコットランド銀行の抵当権が設定されており、債務不履行の訴訟が提起されていた。訴訟は、船長の一人であるアルビンド・クマールに対し、責任の一部をとるよう求めていた。乗組員の訴訟に取り組んだ英国船舶職員組合(NUMAST)に対し、クマールは次のように述べている。「融資を行なった以上、船主が自己の企業をどのように経営するかについて、銀行は関与できない」
彼はさらに言う。「もしも関係船舶が、麻薬を運び、未成年労働者を使用していたら、銀行は知らなかったことにするのでしょうか? どうして銀行は、賃金の支払いを受けられない船員や人間の搾取について無関心でいられるのでしょうか?」彼はさらに、船主、船舶管理者、船籍国のマルタの不作為を非難した。乗組員の食料が底をついたときにさえ、関係者は何もしなかったのである。
NUMASTのマーク・ディキンソン執行役員は、このような状況にあっても銀行は「手を汚さないでいられる」と信じていると批判している。
「少なくとも銀行には、苦境にある乗組員に手をさしのべる道徳的義務があるはずです。ITFが証言しているように、多くの銀行は似たような状況に際して、援助を提供しています」 |
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ロシアの法廷闘争に勝利
不当な船員の待遇で悪名高い海運会社に雇用された5人のロシア船員が、ITFの援助と彼等の組合の粘り強い交渉によって、合計13,460米ドルを勝ち取った。
ロシア船員組合(SUR)は、カンボジア船籍のビクトリア号(旧船名カテリナ号)乗組員の正義を求める戦いを、数年来続けている。この船は、ペテルスブルグ港に入港するたびに抑留され、ITF承認協約に基づく賃金の未払い分の支払いを強制されていた。
しかし2001年に、サンクトペテルスブルグ裁判所は、今後の船舶に関連する労働紛争は、船籍国において処理されるべきであると裁定したのである。そこでSURは、ロシア船主のオーシャン・シッピングライン社を相手に訴訟を提起した。その結果、組合側に有利な判決が出たにもかかわらず、会社側が所在をくらましてしまったため、判決を執行することができなかったのである。
2002年11月にビクトリア号が英国に到着して始めて、ITFの差し押さえによる圧力を加えることが可能となったのであった。この結果、会社側は現在の乗組員およびSURの長期化した訴訟に関連する5人の船員の賃金の未払い分の支払いに同意した。これらの乗組員が労働組合に加入していなければ、未払い賃金も―正義さえも―乗組員のものとはならなかったであろう。
船員が乗船したときに5か月分の賃金の領収書に署名させるなど、オーシャン・シッピング社の労働者雇用方式の悪辣さはロシアで有名であった。実際には、その職場を獲得するために、船員は賃金1か月分を事前に支払わされていることも少なくなかった。
脅迫や暴力を用いても賃金を支払うまいと会社は決意していた。スロベニアにおける乗組員のストライキを支援していたあるITFインスペクターは、会社側が「交渉」のために派遣したもとオリンピックのレスリング選手と対決しなければならなかった。オーシャン・シッピング社は、自社船の保守整備に経費をかけることを惜しんでいた。その結果として、ビクトリア号は、昨年数週間にわたって英国のポートステート・コントロール当局によって拘留されていた。
ビクトリア号の旧船名は、カテリナ号およびスベントイ号であった。所有者は変わらなかったが船名の変更と同時に、ITF協約は解約されていた。同社は、この他にニダ号およびスコルピオ号を所有している。
SURは、今後もロシアの法廷において、ロシア船員を代表して、彼等の利益を守るための戦いを続けていく。ペテルスブルグ裁判所の裁定を覆すことはできなかったが、SUR、マスコミおよびEU裁判所に関連する大規模なキャンペーンは続行される。 |
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キャンペーンの新たな成果の年
船員の公正な賃金および労働条件を勝ち取るための活動、とりわけ船員の賃金をごまかして取り上げた未払い賃金の取立ては、ITF便宜置籍船(FOC)および基準以下船(サブスタンダード)キャンペーンの核心的要素となっている。
世界のITFインスペクターは、乗組員の数百万ドルの未払い賃金を回収している。これらの船舶乗組員は、場合によっては乗船した日から一度も賃金の支払いを受けていないケースもある。このような立場に置かれた船員達を援助しているのが、ITF特別船員部(SSD)のアクション・ユニットである。
彼等の連携活動によって、総計31,141,763米ドルが2002年度中に回収されたのであった。インスペクターおよびアクション・ユニットが取り組んだ15,000人以上の船員に関係する約1,000件の事例の大半は、乗組員の未払い賃金に関するものであった。
ITFキャンペーンは、船員を支援するための行動の大きな部分を、港湾労働者およびその他の港湾関連労働者の連帯行動に依存している。
アクション・ユニットの活動と同様に重要な役割を担っているのが、SSDのアグリーメント・ユニット(協約班)で、船員に適用されるITF承認協約の交渉と調印に関する支援を行なっている。2002年4月1日現在、5,996隻の船舶に、ITF承認協約が適用されている。
SSDに所属する第3の部門が、クレーム・ユニット(補償班)である。クレーム・ユニットは、自国の労組に所属していないFOC船乗組員に関する死亡、傷害に関する補償を取り扱っている。2001年度中において、50件の補償金に関する交渉が解決し、総計428万米ドルの保証金が確保された。 |
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「警官は、ボルチャコフが頭部から顔面にかけてテープを巻かれ、後ろ手に縛られ、両足はテープで固定されたままで、船室に監禁されているところを発見した」 |
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●争議行為?
●その前にこれを読んで下さい
ITFは、便宜置籍船に乗り組む船員が相応の賃金を獲得し適切な労働協約の適用を受けられるよう、支援を約束します。その方法や戦略は、船舶に対する港湾労働者のボイコットから、海事裁判所を通じた法的差押措置までさまざまです。
各港湾の法律制度は多様であり、異なった行動が各地域で取られるため、どの行動が最適であるかを挙げるのは不可能です。ある国で適切な行動が、その他の国では不適切なことも十分あり得ます。
先ず皆さんがすべきことは、ITFの地元代表への連絡です。ITFは、交通運輸労働組合の世界組織で、世界各地の港湾に連絡担当者やITFインスペクターが配置されています。インスペクターの連絡先は本誌41〜43ページに掲載されています。
国によっては、法律で乗組員のストライキが禁じられています。その場合、地元のITF組合の代表が、これを説明し、最も適切な行動を助言してくれます。
しかし多くの国で、争議に勝つ鍵はストライキです。
どの様な行動を選択しようとも、行動を起こす前に地元のITF代表に連絡することを忘れないで下さい。共に活動することで、私たちは船員の正義と基本的権利のための闘いに勝利することが出来るのです。 |
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「もしも関係船舶が、麻薬を運び、未成年労働者を使用していたら、銀行は知らなかったことにするのでしょうか? どうして銀行は、賃金の支払いを受けられない船員や人間の搾取について無関心でいられるのでしょうか?」 |
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●事故にあったことがありますか?
●けがをしたり死亡した船員を知っていますか?
ITFは、便宜置籍船に乗り組む船員が相応の賃金を獲得し適切な労働協約の適用を受けられるよう、支援を約束します。その方法や戦略は、船舶に対する港湾労働者のボイコットから、海事裁判所を通じた法的差押措置までさまざまです。
各港湾の法律制度は多様であり、異なった行動が各地域で取られるため、どの行動が最適であるかを挙げるのは不可能です。ある国で適切な行動が、その他の国では不適切なことも十分あり得ます。
先ず皆さんがすべきことは、ITFの地元代表への連絡です。ITFは、交通運輸労働組合の世界組織で、世界各地の港湾に連絡担当者やITFインスペクターが配置されています。インスペクターの連絡先は本誌41〜43ページに掲載されています。
国によっては、法律で乗組員のストライキが禁じられています。その場合、地元のITF組合の代表が、これを説明し、最も適切な行動を助言してくれます。
しかし多くの国で、争議に勝つ鍵はストライキです。
どの様な行動を選択しようとも、行動を起こす前に地元のITF代表に連絡することを忘れないで下さい。共に活動することで、私たちは船員の正義と基本的権利のための闘いに勝利することが出来るのです。 |
●連絡先:
Legal department
International Transport Workers Federation (ITF)
住所:49-60 Borough Road, London SE1 1DS
電話:+44 20 7403 2733
ファックス:+44 20 7357 7871 |
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