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グローバルユニオン

No.18/2004
■船員からの手紙
 
慎重に選択しよう

私は、人生を切り開くために船員になりたいと熱望しているフィリピンの多くの若者の一人です。卒業と同時に、幾つかの船員職業斡旋業者に登録しました。できるだけ早く就職したいと思ったからです。
懸命に勉強した成果でしょうか、私は三つの会社の入社試験に合格しました。2年間の実習の後に昇進の機会が与えられるというので、私はキプロスに本拠地を持つ斡旋業者を選択しました。しかし、ここに落とし穴があったのです。キプロスまでの航空券代と研修費用を、自己負担しなければならなかったのです。会社側の説明によれば、こうした費用は後で払い戻すとのことでした。
私がこの斡旋業者に絞り取られたのは、これだけではありません。実習生として乗船すると、長時間労働を強いられました。私が署名した契約書は、結局、無意味なものになりました。契約書には、実習生は、時間外労働は要求されないと明白に規定していました。ところが現実には、週48時間、一ヶ月あたり平均120時間の時間外労働を行っていました。上級士官らは、彼らの都合のいいように私を働かせていたのです。延長された労働時間に関して追加の手当ての支払いはありませんでした。
私の苦情申し立ては、服従拒否と解釈され、極めて不利な記録とともに解雇という結果を生みました。このような不名誉な記録を持って国に帰れば、船員として雇用される望みは殆どありません。
新しく卒業する諸君への私からのアドバイスは、船員職業斡旋業者の選択は慎重に、注意深く行えということです。

H24、シラング、フィリピン
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捕虜となって受けた援助

ジェニル号の乗組員です。2002年7月、ジェニル号はソマリア沿岸沖で海賊に襲われ、私たちは捕虜となりました。グルジアの困難な社会情勢のため、私たちは国際基準より低い賃金と労働条件での勤務を受け入れざるを得ませんでした。労働組合のメンバーではなかったため、窮地に立たされましたが、グルジア海事労組のアナトリー・チジャヴァゼ組合長とデビッド・モルゴシア組合長代理は、私どもの家族が支援を求めた際、直ちに応えてくれました。彼らはグルジアに連絡するのを助けてくれただけでなく、私たちの解放にも努力してくれました。
最終的に解放された私たちのために組合は、バトゥミにある船員病院で健康診断の手配をしてくれました。キルカヴァ・ジェマリ院長と船員病院のスタッフ全員に心からの感謝を申し上げます。最後に、グルジア海事労組の役職員の皆様によるご援助に、厚く感謝を申し上げます。私たちが経験した絶望的な状況を防ぐためにも、全ての船員に対し、労働組合に加入するよう強く訴えます。

ジェニル号乗組員一同
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ITFは、私のために正義を勝ち取ってくれた。

シーフェアラーズ・ブルテンに掲載されていた乗組員の実力行動とその成功に関するリポートを読みました。しかし、これらのリポートは常に乗組員全員が行動に参加したケースを紹介しています。私はITFに感謝を述べるためにこの文章を書いています。なぜなら私がたった一人で、ドイツのハンブルグ港のウルフ・クリステンセンITFインスペクターに支援を求めた時、勝てるとは思っていなかったからです。
デンマーク企業の所有する、デンマーク第2船籍(DIS)に登録された船舶のAB船員兼コックとして、私は1998年から勤務していました。ハンブルグに入港する前に、私は船長に新鮮な野菜が必要であると告げました。船長は理由も明らかにせず、何の補償措置もなく、直ちに私に解雇を申し渡しました。
それは私にとって大きなショックでした。母国には妻や子供たちが待っており、光熱費やその他の必需品の支払い請求書もたまっています。私は、必死になってITFインスペクターのクリステンセンに電話をかけました。彼は二日間にわたって、ライオンのように闘ってくれました。その姿を見て、傲慢な船長から冷酷な扱いを受けていた私は、やっと気分が楽になりました。そして、勝利の日がやってきました。私は、解雇補償手当てと帰国のための航空券を受け取りました。
いま私は、ITFが正義の味方であることを実感しています。偉大なITFに、私は心から感謝しています。

JP、スタルガード、ポーランド
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