|
|
2004年7月 第16号 |
■今月のニュース |
|
|
鉄道
国境を越えた組合の団結で多国籍鉄道会社に対抗
ジェーン・バレット
南アフリカ交通運輸合同労組(SATAWU)の職場代表と役員24人は5月、ヨハネスブルクでワークショップを開催し、南アフリカの国有鉄道会社、スポールネットのアフリカでの事業拡大の対応策を検討した。スポールネットはブラジル、アルゼンチンに加え、アフリカ18ヵ国以上で直接、あるいは間接的に投資を行っている。
このワークショップはITFが主催する2ヵ年の「スポールネット・イン・アフリカ」事業の一環。このワークショップに引き続き、スポールネットが大規模な直接投資を行っている各国で国内セミナーが開催されることになっている。「スポールネット・イン・アフリカ」の目的は、スポールネットの事業拡大で影響を受ける組合間のネットワークを構築することだ。スポールネットが進出先で遵守すべき、組合認知や最低労働基準に関する統一の行動規範あるいは枠組み協約(フレームワーク・アグリーメント)の交渉に応じることが望まれる。
南アフリカ政府は、SATAWUの強力な反対運動を受け、スポールネットの民営化を断念したが、スポールネットが他のアフリカ諸国の民間鉄道会社に投資することを奨励している。ワークショップの参加者は自らの反民営化闘争の経験を他国の仲間たちと分かちあい、スポールネットの進出先で労働者の権利や労働条件が切り崩されることのないよう、また、スポールネットの利益増大よりも進出先の経済発展が重視されるよう、SATAWUとして最大限、努力することを確認した。
また、スポールネットの経営幹部と会い、拡張計画について協議すること、会社側に労働者の交流活動資金を出させること、南アフリカにあるスポールネットの国際級訓練施設を他国の労働者にも利用させることを決意するとともに、スポールネットのアフリカでの事業内容を組合員に教え、グローバル化や国際連帯に対する組合員の理解を深めることも確認した。 |
|
ジェーン・バレットはSATAWUの調査・政策担当役員。ヨハネスブルク在住。 |
|
|
|
|
|
|