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2004年7月 第16号 |
■今月のニュース |
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路面運輸
反労組の米バス会社事業契約を失う
米国ミズーリ州の一地区が、反組合的立場を取るナショナル・エクスプレス社の米子会社、ダラム・スクールバス・サービスとの契約を終了すると決定した。
セントルイス・スクールバス理事会は、ダラムの競合企業、レイドロー教育サービスに全業務を委託することにした。セントルイス地区の契約条件により、レイドロー社は、前歴検査に合格することを条件に、これまでダラム社に雇用されていたチームスター労組第610支部の組合員を雇用しなければならない。
セントルイスのスクールバス運転手は、約3年前に、ダラム社で行った「組合承認選挙」の結果、チームスター労組に代表されることになったが、企業側は、組合の支援者を解雇したり、組合の承認を取り消そうとしてきた。
他地域でも、ダラム社が誠意ある交渉を拒否し、第1回目の協約締結を故意に引き延ばすなど、同様の問題が起きている。
レイドロー社は、セントルイス地区の組合を認知しており、組合と交渉も行い、ダラム社やそれ以前の業者のアトランティック・エクスプレスの元従業員を雇用すると約束している。
「ダラムが今回のことで教訓を得てくれればと思う。ダラム社が安全なスクールバスサービスを望む地域の期待に答え、主要都市の業務委託を受けるためには、反組合的な態度を改め、公正かつ理に叶った協約交渉を行い、従業員に安定した安全な労働環境を提供する必要がある」とチームスター労組のトミー・エドワーズは言う。
2004年3月、ITFは、チームスター労組とナショナル・エクスプレス社とその組合戦略に関する戦略会議を行った。 |
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トラック運転手労組の勝利
ITF加盟のトラック運転手労連(FNTC)は組合認知と賃金をめぐる、フランスの大手スーパーマーケット「カルフール」との闘いで、ついに勝利をおさめた。
この争議は、カルフールが所有するブエノスアイレスの大型スーパーの流通担当社員にFNTCの団体協約が適用されるか否かをめぐり、労働省が昨年10月に適用されるとの判断を下したことを受け、カルフールが該当社員350人を「商業労働者」に分類し直し、商業労組の協約を適用させようとしたことに端を発している。(商業労組の協約はFNTCの協約よりも賃金は40%下回り、労働条件も悪い。)
カルフールが労働省のこの決定に従わなかったため、2月6日、FNTUは道路封鎖を行い、カルフールの流通センターへのアクセスを封じた。その甲斐あって、カルフールはついに、トラック労組のFNTCが流通担当社員を組織することを認め、40%の賃下げも撤回した。 |
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