
|
 |
2004年1月 第14号 |
■今月のニュース |
 |
|
人権
ITF活動家でっちあげで逮捕て
ITFの活動家ミック・キリックは2003年10月、東ティモール警察がでっちあげた容疑で逮捕され、数日間拘束された。妨害、逮捕拒否、暴行などの罪に問われたキリックは、ITFとMUA(オーストラリア海事組合)の代表として、インドネシアから独立したばかりの東ティモールの労組結成に尽力していた。今回の事件の目撃者によると、キリックがティモール航空サービス従業員2人の解雇に対する抗議行動を平和的に実施していたところ、警察の策略で逮捕されたという。
ITFや労働団体からの抗議を経て、東ティモールの警察業務を支援している国連東ティモール支援ミッション(UNMSET)が仲裁に乗り出し、キリックは無事に釈放された。
ITFのコックロフト書記長は、「国連が国際労働界の声を聞き入れ、キリックを釈放したことをうれしく思う。しかし、今回の事件により国連の東ティモール活動には不審な点があることが分かった。活動の刷新が必要だ。でっちあげ容疑の取り下げはその第一歩に過ぎない」と述べた。 |
|
 |
ネパールで組合活動家殺害される
ネパール交運労組(NETWON)の組合員で36歳の運転手、カルナ・バハドゥル・マリが、カトマンズのホテルで食事中に射殺された。目撃証言によると、警察官がマリをホテルから引きずり出し、マリの懇願を無視して射殺した。
NETWONは警察のこのような残虐行為を非難するとともに、家族への賠償を政府に要求している。
この事件は組合弾圧の風潮の中で発生した。9月初旬にはNETWONのアジャイ・クマール・ライ委員長とダルマラジュ・バハンタリ書記長が他の組合活動家とともに、民主主義の回復を要求するデモの最中に逮捕されている。ネパールでは国家と反乱分子による暴力行為が増大し、政情不安が続いている。ITFは9月のITFアジア太平洋地域委員会(APRC)でネパールの交通運輸労働者に連帯を表明する決議を採択した。 |
|
 |
ベルラーシでの権利闘争
民主運輸労組(DTUTW)などのベラルーシ民主労組連合(CDTU)の加盟労組は、首都ミンスクでピケを張り、政府の労組弾圧に抗議した。この抗議運動は、CDTUのアレクサンダー・ルカシェンコ委員長が逮捕・投獄されたことに端を発している。
「ルカシェンコ委員長の投獄判決は、当局が結社の自由といった基本原則さえ認めておらず、表現の自由といった基本的な権利も尊重していないことの何よりの証拠だ」とITFのデービッド・コックロフト書記長は述べている。
最高裁による航空管制官組合(UATC)の登録取消しに抗議して投獄されていたルカシェンコ委員長は、その後釈放された。 |
|
 |
|
|
 |
|