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グローバルユニオン

2008年1〜3月 第30号
■HIV-エイズ
 
中米労組の意識啓発活動

地域全体で活動

ガブリエル・モチョ・ロドリゲス

2007年11月、ITF中南米地域事務所が、リオデジャネイロ(ブラジル)で交通運輸とHIV-エイズに関するセミナーを開いた。同地域の20組合が参加し、HIV-エイズに関する知識を深めたり、意見交換や提案を行ったりした。これをきっかけに、より強力なエイズ啓発運動が中南米で開始されることが期待される。
参加者は、所属組合の運動のほか、「予防の文化」を築き上げるための活動計画などを報告した。

ペルー

エイズ関連の運動がほとんど行われていないペルーでは、ITF加盟の全ペルー港湾労連(Fentenapu)がHIVに感染している労働者の保護戦略を打ち立てた。
Fentenapuは、これまで、従業員が癌を発症した時の治療費全額会社負担を団体協約に盛り込ませることに成功しているが、今回、何年間もの活動を経て、この癌条項を「重症の病気」に変えさせ、HIV-エイズを含む、全ての命にかかわる病気を対象にさせた。
これに加え、労働者とその家族にHIV-エイズに関する意識を高めてもらうため、ワークショップやセミナーを開催し、マニュアルや資料を作成した。
啓蒙対象に家族を加えれば、予防策を一般市民に広めるのも容易になるとFentenapuは考えている。運動を開始してから予防に対する組合員の関心が高まった、とFentenapuのセミナー参加者は報告している。

グアテマラとパラグアイ

グアテマラとパラグアイの組合も、同様の活動を報告している。ワークショップ、広報紙、チラシ、ポスター、ステッカーなどを活用しながら、幅広く、全国的な情報キャンペーンを展開している。
パラグアイ交通運輸労連(USTT)は、ILOパラグアイ事務所と共催で、HIV-エイズセミナーのインストラクター研修を行っている。予防と感染者に対する差別の問題を、特に重視している。
グアテマラでは、民間航空労組(USTAC)と運輸一般労組(TUGTD)がHIV-エイズ戦略を立て、子供の感染者の施設訪問などを実施している。この施設を訪問した労働者はHIV-エイズ問題に深い関心を寄せ、真剣に予防策を考えるようになったという。また、両組織は、他の全国的な組織にも共闘を呼びかけている。

ホンジュラス

ホンジュラス全国港湾会社の労働組合(Sitraemph)は、各地の港湾や都市の組合員100人以上を対象にHIV-エイズ研修を実施した。組合活動家にHIV-エイズの知識を増やしてもらい、セミナーの開催や「予防の文化」の構築に一役買ってもらうのが目標だ。ホンジュラスでは、HIVの感染率が増えている。
もう1つの目標は、各産業のさまざまな組織にHIV-エイズ運動への参加を呼びかけることだ。電子メディアや印刷物を利用した運動や、労働者の10代の子供を対象としたセミナーの開催を計画している。

予防

ITFのアントニオ・ロドリゲス・フリッツ中南米地域部長は、「世界には、HIVが深刻な影響をもたらしている地域もある。蔓延を阻止するために、われわれ全員が、男女にかかわらず、予防のための行動を起こさなければならない。各労組が予防策に力を入れ、さまざまな活動を展開していけば、中南米のHIV-エイズ撲滅に一役買うことができるのではないか」と言う。
セミナー参加者の約半数は女性だった。中南米地域でHIV-エイズ運動を、より効果的に進めていくために不可欠な男女同権の基盤は作られたようだ。
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ガブリエル・モチョ・ロドリゲスは、リオデジャネイロ(ブラジル)にあるITF中南米地域事務所の教育コーディネーター。
2007年世界エイズデー

「ストップ・エイズ、約束を果たそう!」というスローガンの下に、2007年も世界中のITF加盟組織が世界エイズデーにさまざまなイベントや活動を展開した。グローバル・ユニオンの構成組織も2006年と同様、世界エイズキャンペーン(WAC)と共に活動を展開、「予防の文化」の構築という目標に関連したさまざまな活動を報告した。
インドでは、全ての交通運輸産業の労働組合がセミナーの開催、コンドームの配布、演劇、集会、職場集会、コンペ、クイズ、ポスター・ビラ・バッジの配布などを行った。南東部中央鉄道労働者会議(SECRMC)は、HIV-エイズに関する職場方針の重要性について幅広く従業員と議論し、この問題を経営陣に投げかけた。カンドラ運輸港湾労組(TDWUK)は、カンドラ港に船員のための訪問センターをオープンさせた。ここでは、ITFのキャンペーン資料の配布やカウンセリングが実施される。
エチオピアでは、運輸通信産業労連(TCWTUIF)がHIV-エイズの影響に関する三者会議を開催した。また、企業および全国レベルで利害関係者とのパートナーシップを強化させるためのプロジェクト委員会設立に向けた計画づくりを開始した。
パキスタンではパキスタン運輸労連(PTWF)が、所有するHIV-エイズセンターで職場セミナーを開催した。セネガルでは、港湾、鉄道駅、道路上に情報提供ブースが設置された。
世界エイズデーの前の週には、11月25日の国連女性に対する暴力撤廃デーにからめて、女性虐待とHIV感染を結び付けた活動が展開された。
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HIV-エイズ機関誌「アジェンダ」最新号発行

HIV-エイズ問題に取り組む交通運輸労組のためのITFの年間誌「アジェンダ」第2号が発行された。ITFのホームページ(www.itfglobal.org)で注文できる。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)のピーター・ピオット事務局長のインタビューのほか、世界銀行、国連、HIV-エイズ専門家による記事や、世界中の労働組合からの報告・コメントなど、盛りだくさんだ。
本誌は、HIV-エイズ問題に取り組む交通運輸労組の活動家にとって不可欠な読み物だ。
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INDEX
組合アライアンス、ただいま参上
新たな連帯の形
やりがいのある組合の仕事
トルコ海事従業員連帯組合(DAD-DER)設立
立ち上がるイランの労働者
抵抗を続ける労働組合
HIV-エイズ
中米労組の意識啓発活動
解説
ILO漁業労働条約
説得の力
インド港湾の組織化
地球温暖化
労働組合の課題
一般
ニュース
論説:中国に目を向ける労働組合運動
私の課題:ヒラリー・ホスキング
読者の声:アフリカ南部の女性鉄道労働者
勤労生活:アフガニスタンのトラック運転手
 
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