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2005年4〜6月 第19号 |
■今月のニュース |
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グローバルユニオン
世界社会フォーラムで貧困撲滅グローバル・キャンペーンがスタート
1月27日、ブラジルのポルトアレグレで開催された第5回世界社会フォーラム(WSF)で1万2千人の聴衆を前に貧困撲滅への意欲を表明したブラジルのルーラ・ダ・シルヴァ大統領により、GCAP(貧困に立ち向かう行動へのグローバルな呼びかけ)キャンペーンが立ち上がった。
WSFと平行してスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(WEF)でも記者会見が行われ、ICFTUのシャロン・バロー会長も会見に加わった。
GCAPキャンペーンには、労働組合、女性団体、NGOなど、世界中の組織が参加し、世界の指導者たちに、公平な貿易、援助、債務取り消しに関する公約を履行させ、各国政府のミレニアム開発目標の達成計画の透明性と説明責任を向上させることを目指す。
今年のWSFは、数々のICFTU主催のセミナーを通じてNGO、労組、学者が議論する良い機会となった。グローバル化の社会的側面に関する世界委員会の報告書を中心に議論が進み、様々な国際機関の改革と説明責任にも焦点があてられた。1月29日には、全世界の男女がディーセントワーク(人間らしい仕事)に就けるよう求めるデモ行進も行われた。
ITFのスチュワート・ハワード書記次長は、グローバルユニオンによるセッションで、「世界の貧困と闘う労働組合やその他の組織は、社会正義と長期的な持続可能性を基本理念とした、効果的なグローバルガバナンス(訳注:一国が解決できないグローバルな問題に関して、各国がNGOなどの様々な組織と協力して問題解決にあたること)を実施するためのシステムの構築を要求している。短期的な利益を追う国際企業に迎合すべきではない」と述べた。
ダボスの世界経済フォーラム(WEF)には、ITFのコックロフト書記長をはじめ、世界各国から集まった約20名の労組幹部が出席した。書記長はWEFについて次のようにコメントしている。「WEFは、貧困問題をこれまでよりは真剣に受け止めている。来年はディーセントワーク(人間らしい仕事)に焦点をあてるよう要請したが、企業は労働組合のWEFへの参加に以前より消極的になってきているようだ」
GCAPは、今後、7月のG8サミット、9月の国連総会、12月のWTO閣僚会議などと平行して3大キャンペーンの実施を計画している。 |
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