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2005年4〜6月 第19号
■勤労生活
 
青い空とスパイラルダイブ

ソーサン・アルヌファイエ
ロイヤル・ヨルダン航空 客室乗務員スーパーバイザー


私は1990年に3年契約でロイヤル・ヨルダン航空の客室乗務員に採用された。やりがいのある仕事ができると期待に胸を膨らませていた。
1週間も家を離れ外国で働くという、一般のアラブ女性の環境とは全く異なる職場環境に慣れるのには随分時間がかかった。また、様々な気質の乗客に応対し、乗客が求めるレベルの高いサービスを提供するのは非常に難しい。
その後、約4,000人を雇用する航空スケジュール・プランニング部門で6年間プランナーを務めた。シフトやロジスティックスなど、客室乗務員の業務についてもっと詳しく理解する上で、同部門での勤務は良い経験になると思った。
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シフト制のロジスティックス

プランナーとして、病気休暇について面白いことを学んだ。客室乗務員がフライトの直前に急病になった場合、待機中の乗員を補充する必要がある。しかし、待機中の客室乗務員は通常、乗務を想定しておらず、殊に長距離フライトを嫌がる傾向がある。こうしたことから、客室乗務員の間で問題が生じることもある。
また、往復乗務の際に海外で機材に問題が生じた時も厄介だ。そうなると、復路の乗務が終了する前に、乗務員の勤務時間が上限を超えてしまう可能性が出てくる。規則に従うと、そのような場合は乗務員を休ませなくてはならないので、フライトが何時間も遅れることになる。
こうした様々な問題があるため、プランニング部門の仕事は実に面白いものだった。しかし、プランナーの仕事をしながらも、青い空が私を呼んでいるように感じた。その後、私はキャビン・スーパーバイザーに昇進し、現在に至っている。
スーパーバイザーはあらゆる知識とスキルを駆使しなくては務まらない仕事だ。安全、応急処置、サービススキル、広報、人事など、あらゆる問題が関係してくる。
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バグダッド行き

フライトに出る時は、出発の遅くとも3時間前には準備を整えておく必要がある。各乗務員への指示や安全問題の見直し、フライト情報の伝達、客室の割り振りなどを含む、ブリーフィングを行うためだ。
目的地がバグダッドの場合、出発の何時間も前に準備を完了しなくてはならない。起こりうる緊急事態に備え、セキュリティーに関する特別なブリーフィングを行うからだ。例えば、万が一攻撃を受けても、ミサイルが航空機に届かないようにするため、着陸時の安全空域は非常に限られている。つまり、通常の滑走路進入時よりもずっと近い距離まで行ってからパイロットが降下を開始する、いわゆるスパイラルダイブをする。通常、着陸時は乗客が最も不安になり、たくさんの質問をしてくるので、乗客を落ち着かせるよう最善を尽くさなくてはならない。
きちんと訓練を受けているため、乗客の前で緊張など決して見せないようにしているが、バグダッドへ飛ぶ前はいつも緊張する。しかし、その緊張感もいったん搭乗してしまえばすぐに和らぐ。そしてバグダッド空港でイラクの空港職員に出迎えられると、彼らへの連帯の気持ちでいっぱいになる。毎日イラクの地で難しい保安や安全の問題と取り組んでいる仲間を見ると、人間はどんな困難も乗り越えられるのだと実感する。
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客室乗務員の課題

東から西への長距離フライトの場合、時差の関係から時差ぼけの問題も生じる。深夜に常に警戒を怠らず、目を光らせていなければならない深夜業務は特に大変だ。
国籍もバックグランドも異なる客室乗務員の調和を保つことも至難の業だ。短時間のうちにたくさんの業務をこなさなくてはならない短距離フライトの場合は特に大変だ。ガイドラインを記したマニュアルは、寸分違わぬサービスを提供するよう指示する。我々が各業務をどのようにやるのかは非常に厳格かつ詳細に決められている。
お互いをもっとよく知り、機内での協力をスムーズにするため、時には勤務時間外に社交の場を設けることもある。
私は今でも搭乗してくる乗客の様々なバックグランド、文化、伝統を感じる時、とても楽しいと感じる。この仕事をしていると、いろいろな場所へ行けるというメリットもある。各地域で評判の高い航空会社と働けることが楽しい。
私はヨルダン運輸労組に加入しているが、いつの日か、客室乗務員組合をつくって、客室乗務員の考え方や希望をもっと反映した組合活動を行い、必要なサポートを会社からも得て成長していきたい。
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