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2006年10〜12月 第25号
■今月のニュース
 
船員

インドの船員組合、巨額の未払い賃金を獲得

ストライキ行動の警告に船主が譲歩したため、インドの船員組合は組合員に対する相当額の未払い賃金支払いを勝ち取ることとなった。
ITF加盟のインド海員組合(NUSI)とインド前進海員組合(FSUI)は、部員と下級職員にしかるべき未払い賃金と船主の利益の分け前を支払うよう要求した。船員は団体協約締結が大きく遅れたため損失を被ったが、臨時救済金として、部員は1,500ルピー(32米ドル)、下級職員は2,000ルピー(43米ドル)しか受け取ってきていない。
4月後半に行われた組合とインド全国船主協会(INSA)との話し合いにもかかわらず、使用者側が譲歩したのは、組合がインド籍の船舶全てにおいて8月29日にストライキを決行するとの通告を出してからであった。ITFは南アフリカ、ダーバンで開かれた労連の大会で決議を採択し、ストライキ行動を支持した。ITF書記長デビッド・コックロフトはそれに先立ちINSAに対し、組合側と団体協約を締結するよう要請していた。
INSAは、今や未払い賃金を部員には月当たり1,400ルピー(30米ドル)、下級職員には1,900ルピー(41米ドル)支払うことに同意している。これは、既に船員が受け取っている臨時救済金に加え支払われるものであり、団体協約が実施されていなかった期間の労働に対しても遡及して支払われる。船員積立金や退職引当金も当局に預託される。
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遺棄船員未払い賃金を獲得

セーシェルの港に遺棄された18人の乗組員は、ITFの介入を得て8月末、裁判所から未払い賃金支払い請求支持の判決を勝ち取った。
セントキッツ・アンド・ネービス籍の貨物船アルマナーラ号に乗船していた乗組員は、本年2月にポート・ビクトリア港で置き去りにされた。船がエンジントラブルを起こし、結局セーシェル当局によって港内に曳航された後、これら乗組員は食糧も水も与えられずに取り残されることとなった。船は18日間に亘って漂流していた。
同船はアラブ首長国連邦に住むイラク人の所有であり、石炭を積んでソマリアからドバイへ向かう途中であった。乗組員はエチオピア、インド、スーダンなどの国籍を有している。
ITFから連絡を受けた船主は、乗組員の福祉には関心がないと伝えられた。しかしながら、カトリック船員司牧(AOS)とITFの援助により乗組員の当座の必要を満たすことができた。国際船舶登録のある船籍国セントキッツ・アンド・ネービスは、ITFからの圧力で、AOS に対し拠出することに同意した。
6月、乗組員はITFの支援を得て、また彼らを代表する弁護士も指定してもらい、未払い賃金支払い請求の訴訟をおこした。8月18日、セーシェルの裁判所は、乗組員が合計10万7千米ドルを未払い賃金として受け取るべきとの判決を下した。
ほとんどの乗組員は、既に本国送還されている。二人が時価55万8千米ドルと評価される本船が9月末に売却されるまで船内に留まる予定である。未払い賃金は、売り上げから支払われることとなる。
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オーストラリアの便宜置籍スキャンダル

オーストラリア船の置籍に伴う船員の解雇をめぐる今月初めの争いは、結局合意に達することとなった。
貨物船ストルト・オーストラリア号のオーストラリア人乗組員は、船上で抗議活動を行い、彼らの職を海外の安い労働力に置き換え、また船舶をタックスヘーブンのケイマン諸島に便宜置籍しようとする提案に反対した。
しかし、ストルト社 とITF加盟のオーストラリア海事組合(MUA)との間で7月13日合意された協定では、8月に本船がシンガポールでドライドックされるためオーストラリア水域から離脱するので、オーストラリア人乗組員はシンガポールから本国送還されるまで現職に留まることとなる。
その後、彼らは本船の管理会社であるASP Ship Management社所有のオーストラリア船団のどこかに再雇用される予定である。新たな労使関係法に基づく、裁判と乗組員に対する罰金の脅しは取り下げられた。
そのほかの主要分野についてもいくつか合意がなされたが、その中には、ストルト社がMUA、ナショナルセンターACTU、ITFと協力して今後もオーストラリアで許可され、オーストラリア人を乗り組ませたオーストラリア海運業界に引き続き留まることの約束も含まれている。
MUAの全国書記長、ITF副会長兼ITF港湾部会議長のパディ・クラムリンは次のようにコメントしている。「乗組員がハワード政府の新労働法に基づき巨額の罰金とひょっとすれば懲役刑を課せられるおそれもある中で、勇気ある態度を示しえたことを祝福したい。彼らはオーストラリア海運業と船員のため、立場を守り、幅広いメディアの報道や地域共同体からのまた政治的な支援も勝ち取った。このことは、各人の国内における海運業に関与している世界中の船員の権利と未来にかかわる成果である」
オーストラリア籍の船舶はハワード政府のもとで78隻から52隻へと半減した。平均して毎年2隻ずつオーストラリア沿岸で海外の労働力を搾取する便宜置籍船へと変更されていったことになる。
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シーフェアラーズブルテン、創刊20周年

今年は、海事労働者を読者層とするITFの機関誌「シーフェアラーズブルテン」の創刊20周年にあたる。同誌は11言語で発行され、25万人の船員に読まれている。
1986年の創刊以来、ITF・FOCキャンペーンから、遺棄された場合のアドバイス、船上で健康を保つ秘訣まで様々なトピックを取り上げてきた。インスペクターの連絡先リスト、有益なウェブサイトの紹介、船員の声を紹介するコーナーなどもある。
「この20年間で、シーフェアラーズブルテンは、船員が世界の労働運動について知るための入門書へと進化してきた。同誌はまた、ITF活動の真意や世界の労働運動がどう船員を救えるのかといった情報を伝える強力な手段でもある。厳しい船上の生活を快適にするための秘訣などの情報も掲載されている」とデビッド・コックロフト書記長は言う。
http://www.itfglobal.org/seafarers/sfb.cfm/formbuilder/22/p/1から、ITFが現在実施している読者アンケートに参加することができる。
ブルテンの購読を希望する場合は、http://www.itfglobal.org/infocentre/pubs.cfm/detail/2210を参照のこと。
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