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2006年10〜12月 第25号
■勤労生活
 
バリケード闘争は終わった

ボブ・コスターは、KLM航空のシニア・パーサーであり、オランダ客室乗務員組合(VMC)の活動的な一員である。

典型的な“働く一日”というのがありますか?

実際にはありません。乗務中か、そうでないかどちらかです。つまり、飛行機の中か、家にいるか、乗務の途中でホテルに宿泊しているかです。私は乗務する便がある日は、いつでもそれを真剣に受け止めています。家にいる内からそれは始まります。今日乗務する航空機の型が何かを調べますし、経路と行き先についての情報を入手します。そして乗務前の打ち合わせで、一緒に乗務する他の乗務員と話し合いたいフライト安全問題を考えます。
私たちのベースであるアムステルダムのスキポール空港に到着するや、ショーが始まります。私は、パーサーとブリーフィング前の打ち合わせをした後、他の乗務員とのブリーフィングに入ります。それから長い一日の乗務の準備をします。我々はまず何よりもフライトの安全スペシャリストとして乗務しています。もちろんサービスが仕事の主要な部分ですがね。ですから私は、「サービス第一、でもフライトの安全が前提条件」といつもいうんです。
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仕事に一定のパターンがありますか?

いいえ、わが社は交代制をとっておりません。フライトには全てそれぞれ一巡(サイクル)というものがあります。たとえば、3日間の乗務と6日間の休みとか5日間の乗務と2日間の休みといった具合です。乗務時間、時差、出発時刻や他の面を勘案して決まります。年間を通じてこれらサイクルを変えていきます。基本的には、我々は短期間乗務で、7日とか12日というのでなく3日とか4日であり、家にいるほうが長いのです。
KLMには、いくつか航空機の種類がありますが、そのうち3種に対して資格が与えられています。私の場合、それはボーイング747、ボーイング777、エアバスA330です。これらはみな、長距離飛行に多く使われているタイプです。
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どのようにしてシニア・パーサーになったのですか?

16年前、私は客室乗務員として勤務を始めました。数年後、英語、フランス語、ドイツ語の語学試験を受けアシスタント・パーサーになる審査を受けました。1999年にもう一つスペイン語の語学試験と基準に基づく面接試験を受け、欧州便のパーサーになりました。それから2年後、別の基準に基づく面接試験を受けましたが、そのときまでにシニア・パーサーになっており、それが客室乗務員としては最高位でした。
昨年、昇格制度が改正されました。アシスタント・パーサーと欧州パーサーの役割はパーサー職に一本化されました。パーサーは大型機に乗務する中で二番目の管理職であり、小型機では一番目の管理職です。年配の欧州便パーサーの中には、これは降格であると見る人もいます。というのは、このことにより乗務員の管理より、肉体労働の部分が増加することになるからです。
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あなたの組合は影響力が大きいですか?

数年前、KLMは経営難となり、コストの削減が必要となりました。私は組合の議会に当たる評議会の委員でした。ここで我々は問題を話し合い、三面対策で取り組みを行うことを決定しました。新しいキャリア開発、定年退職、コスト削減の三つです。8,500人いた客室乗務員の誰一人として職を失った人はいません。
しかし従業員としての幸福感は減っていきました。航空産業は最も競争の激しい産業の一つです。コストが削減される一方で、業務の負担は増加していきました。VNCは客室乗務員の唯一の組合ですが、当時組織率は70%に下がっていました。それより数年前には95%もあったのです。
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組合員を呼び戻すのにVNCは何をやらなければならないとお考えですか?

何よりもまず、我々は透明性を高め、明快な将来像を描かなければならないと考えます。会社に対して、より強く引っ叩いてみせたり、大きなこぶしを振り上げるということは必要ありません。会社側を上まわる知恵を持たねばなりません。バリケードで闘うというのは過去の話なのです。
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あなたは今でも自分の仕事が好きですか?

仕事は生きていくということそのものであり、本当に好きであったならやり続けることができます。多くのことが変わりました。飛行機での旅行は誰にも当たり前のこととなり、乗客の要求はますますうるさくなってきています。航空産業全体が変わりました。それでも私は、退職するまでこの仕事を続けていくことができると思っています。
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将来どんなことが起こるでしょうか?

定年退職まで続けていける仕事として私たちの仕事が引き続き皆んなにとって興味ある仕事であり続けられれば良いなと思います。企業が自らの資本を考えるとき、いつも物質的なものを語ります。しかし、本当の資本はその従業員なのです。コストを削減し続けるのではなく、人に投資をするべきなのです。
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ディードリック・シュワートによるインタビュー
 
 
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