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2006年10〜12月 第25号 |
■私の活動方針(アジェンダ) |
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私の活動方針(アジェンダ)
ウィルマ・クレメントはバルバドス労働組合の個別指導教員である
バルバドス労働組合(BWU)は、1937年に島で発生した暴動を契機に誕生した。当時、労働組合は非合法な組織であり、労働者はさまざまな法律のあれこれを通じて弾圧されていた。
しかし、1941年10月4日、バルバドス労働組合は一般労組としての登録をかち取った。早くも1950年代から、同組合は組合員を教育訓練する活動を真剣に捉えるようになり、初めは英国教会の神父の育成大学であるコドリントン大学を利用し、その後は1974年9月独自の労働大学を開設して実施してきた。
2004年、労働大学は創立30周年を祝った。同大学はこの間、以下の活動指針をつくり運営されてきた。
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働く生活のあらゆる面において、労働者の教育を促進すること |
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発展しつつあるカリブ海地域の成長を促す制度として、また変化の手段として、労働組合組織に対する普遍的な認識を醸成しかつ促進すること |
私の考えでは、労働者教育は今では職場生活面だけを扱うものではない。今日、仕事、家族、社会は相互に絡みあってきており、その一つにでも影響があれば、必ずや他にも波及する状況となっている。
それゆえ労働者教育の焦点は、団体交渉とか苦情処理とかいう課題を主としていた状況から変わり、効果的コミュニケーション、安全、衛生、環境、対立の解消、金銭管理、HIV/エイズの波紋などに移ってきた。
BWUの個別指導員として私は、校長の努力を補完していくことや、また知識や技術を伝授していくことのみではなく、組合員が組合についての理解を深め、またそこにみずからとのつながりを見出していく努力の手助けをしていくことも自分の役割と考えている。
中には大分経ってから教育訓練に参加した組合員もいる。彼らは通常の教育訓練プログラムに懸念を有しており、何をそこから期待していいか分からない。彼らがここから受益していくためには、もっと快適な気分で参加し、物事を受け入れるようになり、参加意識をもつのでなくてはならない。これは個別指導委員にとって最も難しい仕事の一つであり、私もこれを大変真剣に捉えている。
組合員は、もっといろいろと見つけ出し、もっと知識欲を強め、我々の住んでいる世界で何が起こっているのかについて知り、更に自らを成長させていくよう求められるというのでなくてはならない。
私は常に女性組合員について彼女たちが組合の中で主導的役割を果たしていけるよう手助けしてきた。また、地域の組合間と組合員間の連帯が奨励されるよう留意している。
私個人にとっては、教育訓練プログラムが実際的な価値を持ち、包括的であり、参加者が自らとのつながりを感じ、かつ受益することができるようなものであることを願い、それをたえず確認していく任務として考えている。個別指導員がカリキュラムの企画に関与することは大変重要である。各プログラムは教育を行うのみでなく、参加者個々のスキルアップを図るものでなくてはならない。
私は自らの役割は多面的なものであり、骨が折れるけれども、組合員の決意とスキルと認識を高めていくのにきわめて重要なものであると考えている。 |
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