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2006年10〜12月 第25号
■分断と結束
 
分断と結束

民営化と業務外注化に続く20年の分断の歴史の後、アルゼンチンの列車運転士は再び強い立場で交渉に臨めるようになった。フリオ・アドルホ・ソーサが非常に重要な団体協約締結までの道のりを語る。

2006年、我が組合、アルゼンチン鉄道労組(La Franternidad)は、ブエノスアイレスの民間鉄道旅客会社各社との協約改定交渉を開始した。
交渉開始にあたり、組合はまず、鉄道運営会社に連絡を取り、景気動向なども考慮しながら、協約案を作成する作業を集中的に行った。貨物部門と同様に、旅客部門でも全国統一協約を締結することが理想だった。
インフレや日用品の物価上昇が組合員の生活に及ぼす影響を軽減させることを第一に考えた。これに関しては、各社が労働者に一時金を支給することに合意し、その時行われていた協約改定交渉に不利益を与えることなく、組合側の意見を聞き入れてくれた。
しかし、組合側の懸念に全て応えてくれる全企業を包括する統一協約締結という目標の達成はずっと困難であることが分かった。
労働大臣と鉄道旅客輸送サービスのフランチャイズ権を所有する諸企業の代表者、鉄道労組の三者が2006年3月に行った協議の中で、組合は合同交渉委員会の中で統一協約を締結しようとする試みは失敗したと表明した。
組合側が交渉の意欲を幾度となく見せ、各社ごとの協約案まで作成したにも関わらず、会社側は交渉に臨もうという意欲をほとんど全く見せなかった。
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行き詰まり

アルゼンチン鉄道労組は、労働省に対し、組合側が合同交渉委員会内での話し合いは決裂したと見ており、実力行使も辞さない考えでいると伝えた。都市部や郊外の鉄道会社で働く全労働者が2006年3月10日(金曜日)にストを実施する計画が進められた。
組合が見解を明示した後、労働省は鉄道会社の経営者と何度か会合をもった。この会合の後、労働委員会は、本労働争議を強制仲裁裁判所に付託するとの判断を下した。組合の委員長は、仲裁裁判所が設定した日程を尊重し、3月10に予定していたストライキを中止した。
仲裁期間中には度々協議が行われた。3月31日に行われた会議において、組合代表者は、賃金に関する合意が遅れている状況を考慮し、今後賃金に関して決定されるいかなる合意事項も、前回の協約の終了日に遡って実行されると述べ、仲裁期間の終了とともに、組合はストを実施する可能性もあると警告した。
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画期的な成功へ

政労使が意見の違いを乗り越え、妥協点を見出せるよう、労働委員会は、仲裁期間を5日間延長し、解決法を見出すための対話を継続するよう関係者に促し、次の聴聞会の日取りを設定した。
2006年4月5日、関係者が労働省で会合し、徹底的な議論を行ったが、合意には至らなかった。そこで、労働省の代表者が自らの権限を利用し、代替解決案を提示し、関係者は最終的にこれに合意した。この代替案には、2,025ペソの月給、食糧金、旅費、夜間勤務手当などが盛り込まれていた。賃金の最終額は、運転士の職種別に決定され、その他手当の額については、会社の上級役員と組合本部がその翌週から行う会議で決定されることになった。
さらに、鉄道各社の現行の契約条件を2006年12月31日まで継続させることも提案された。唯一の例外は、就業日と研修に関する条項で、これに関しては、各社との協議の上、決定されることになった。就業日の削減については、労働省が草案を作成する日程に沿って実施されることになろう。
全関係者が組合の要求事項を網羅したこの労働省の提案を承諾した。全国の鉄道会社の列車運転士に適用される統一協約を盛り込んだ画期的な妥結内容になった。この新協約を通じて、運転士の労働時間が短縮され、平等賃金が達成され、また全ての労働者が組合の技術学校が実施している研修を平等に受けられるようになった。
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フリオ・アドルホ・ソーサはアルゼンチン鉄道労組(La Franternidad)の組織化担当部長で、ITF鉄道部会の副議長。
 
 
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