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No.21/2007 |
■港湾労働者 |
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組合活動を理由に殺害されて
ITFはグアテマラの港湾労組幹部を殺害した犯人に裁きをもたらすことを求めている。
ペドロ・ザモーラは、2007年1月15日、港町のケッツァルで、二人の子供の目前で何者かに銃殺された。プロの殺し屋による意図的な暗殺であることがあらゆる特徴から明らかだ。グアテマラでは、一部の中米諸国と同様、影の暗殺団が軍隊や法と秩序の維持と繋がりをもっており、事実上、法の規制を受けずに暗躍している。
ザモーラは、ケッツァル港の港湾労働者を組織するケッツァル港湾労組(STEPQ)の書記長だった。組合は港湾施設の民営化計画に抵抗していた。民営化により労働条件が悪化し、地域サービスへの公的拠出が削減される懸念があったからだ。
民営化反対キャンペーンの指導者であったため、ザモーラは繰り返し死の脅迫を受けており、STEPQの組合活動家はこの事実を警察に通告していた。 |
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憤 激
国際労働運動界はザモーラ暗殺のニュースに憤激した。ITFと国際労働組合総連合(ITUC)は、グアテマラ当局に行動を起こすよう要求し、直ちに事情調査団(ミッション)を組んで現地に派遣した。また、本件を国際労働機関(ILO)に正式に提訴した。
ITFとITUCのミッションは、警察が殺害現場を適切に保存しなかったため、重要な証拠が失われ、調査官は、真犯人の特定につながる事後調査を行うこともできなかったとの報告を受けた。また、グアテマラでは、罪を犯しても逃げ切れるといった風潮があり、近年、未解決のまま放置されている殺人事件は何百件にも及ぶ。ザモーラの殺害からわずか2週間後、別の港でも組合活動家が殺害されている。 |
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キャンペーン
ITFとICTUは、「ペドロ・ザモーラに正義を」キャンペーン、および死の脅迫を受けているSTEPQの他の幹部を保護するキャンペーンを引き続き、率先して展開している。
港湾の今後の方向性の問題をめぐり、2006年に解雇された9人の労働者の復職要求については、少なくとも認められ、この重要な時期に組合の力が強化されることにつながった。
ITFのデビッド・コックロフト書記長は、「9名の復職は、国際労働界の活動の成果である。我々の要求の一つは認められた。ザモーラ殺害の実行犯と殺害の命令を下した犯人を起訴すること、STEPQの他の幹部の安全を保障することという他の要求事項についても、引き続き追求していく。我々は、殺人者が罪に問われることなく逃げおおせるという慣行に終止符を打つ先例を打ち立てるべく努力していく」と述べた。 |
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当キャンペーンの詳細は、を参照のこと。 |
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