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グローバルユニオン

No.21/2007
■健康のために
 
健康の改善は運動から

船員の健康状態に関する調査によって、ある一貫した傾向が判明している。すなわち、海上で働く人々の傾向として、喫煙、飲酒が多く、運動量は少ない。従って、船員の健康状態が一般人と比較して劣っているのは、言うまでもない。
デンマーク船員1250人の調査から明らかとなったのは、彼らが一般人よりも心臓疾患を発症する可能性が高く、糖尿病及び肺がんが高齢で発症することであった。また、全ての年齢グループにおいて、肥満率がかなり高く、45歳以上のグループでは、4分の3が標準以上の体重を示した。

「肥満は、健康に悪影響があるばかりでなく、海上においては安全の問題でもある。肥満の人々は、船内の緊急事態に果たすべき責務を遂行するのが困難な場合がある。例えば、緊急脱出通路や梯子の使用、救命ボートや救命いかだに乗り込む場合などだ。肥満体の本人だけでなく、彼らの活動に依存している人々や彼らを支援しようとする人々にとっても決定的な問題となるかもしれない」とデンマークの職業安全衛生専門家は報告している。
その他の生活習慣の要素である、一般平均を上回る過度のストレス、船内の睡眠の質、健康を維持することの重要性などが海上においては一層重要となる。
日常の規則的な運動に加えて、良質の食事、禁煙、飲酒の節制などが、健康状態の改善の方程式である。
言うまでもなく海上生活では運動の可能性が制限されるが、船員福祉国際委員会(ICSW)では、体調を良好に保つための手引き及び船内で可能な運動の概要パンフレットを作成している。これらの資料は(www.seafarershealth.org)から入手できる。
報告書は「良好な体調は、全てを好転させる」と述べている。
精神的にも肉体的にも、人間を強化する。
ストレスもなく身体の不調もなく、安定した人間となる。
消化吸収が改善される。
体重の管理が容易となる。
血糖値が安定し、糖尿病を予防する。
睡眠が改善される。
集中力が改善され、自信も持てる。
骨格と筋肉が強化され、負傷や病気に対する抵抗力がつく。
血圧が安定し、善玉コレステロールが増加し、心臓血管系疾患の危険が減少する。
ICSWは、船員に対するアドバイスとして、訓練を開始する前に健康状態を検査し、脈拍数をモニターするよう求めている。
安静時の脈拍数は、その人の全般的健康状態を示す適切な指標である。「最大脈拍数」の60%程度の運動が、最も有益なトレーニングである。この許容限界値は、220から年齢を差し引くことによって得られる。(45歳の場合の脈拍数許容限界値は、220−45=175となる)。従って、トレーニング中の脈拍数(毎分)は、45歳の場合、175x0.6=105以下に保つべきである。
もう一つの順守すべき法則は、決して短期間に目的を達しようとしてはならないということである。「何年もの座業中心の生活によって失われたものを、数日や数週間で取り戻すことは不可能だ。しかし、トレーニングを続ければ、取り戻すことが可能となる。努力は必ず成果となって戻ってくる」と米国スポーツ・健康法に関する大統領評議会は述べている。
この評議会は、平均的な人々が最低限の良好な体調を維持するために必要な活動の量について、次のような勧告を行っている。
準備運動:ウォーキング、ゆっくりとしたジョギング、ひざの屈伸運動、体の回転運動、両腕の回転運動などを5〜10分間行う。
筋力強化:全ての主要な筋肉群を活動させるため、最低20分程度の運動を週二回行う。重量挙げは、筋力強化に最も効果的な方法である。
筋肉の持久力強化:最低30分程度の柔軟体操、腹筋運動、腕立て伏せ、懸垂及び全ての主要筋肉群のウェート・トレーニングを週三回。
心肺機能の持久力強化:リズミカルなアエロビックス運動を最低一週間に三回(一回20分間以上)を実行する。この種の運動は、活発な歩行、ジョギング、水泳、自転車、縄跳び、漕艇などを含むため、船内での実行には困難が伴うであろう。
柔軟性:毎日10〜12分間程度のストレッチ運動(反動を利用せずに、ゆっくりと)を実行する。この運動は、準備運動またはクールダウンの一部とすることも可能である。
クールダウン:軽いウォーキングや低レベルの運動にストレッチを組み合わせて、5〜10分程度行う。
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