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| 2008年7〜9月 第32号 |
| ■船員 |
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オンラインのライフラインとなる新たなウェブサイト
ワンクリックで世界の船員とつながる、船員のための専用ウェブサイトについてブレンダ・キルシュが報告する。
ITFは、世界中の船員と特別な関係を築いている。ユニークな労働条件と便宜置籍制度ゆえに、船員は、交運労働者の中でも、ITFが加盟組合を通してというよりも、直接連絡を取っている唯一の労働者グループである。組合に組織されていない船員が多いことも、ITFが直接連絡を取っている理由だ。
既にITFと船員の間に存在している特別な関係と、ダイレクトなコミュニケーションの実績のもと、ITFは、間もなく、船員のニーズと関心に焦点を合わせた新規ウェブサイトを立ち上げる予定だ。船員は、www.itfseafarers.orgにアクセスするだけで、毎日、24時間、必要な情報やアドバイスを受けることができるし、船員のコミュニティーとネットワークを構築することも可能になる。
船員のための特別サイトを開設しようという決定は、ITFの便宜置籍船（FOC）キャンペーンから生まれてきた、とITF特別船員部のアナ・レウェリン・キャンペーン・チームリーダーは説明する。「FOCキャンペーンは、便宜置籍船の労働条件の改善を目指しているが、FOC船に乗り組む船員が必ずしも組合に加入しているとは限らない。昨年、特に中国人船員を対象としたウェブサイトを立ち上げようという決定がなされ、そこから、船員のための特別サイトを開設しようというアイデアが生まれてきた」とレウェリンは言っている。
この新しいウェブサイトは、最終的にはロシア語やスペイン語に加え、50万人いると言われる中国人船員にもアクセスしてもらうために、中国語でも配信する予定だが、今夏にサイトが立ち上がる時点では、船員の国際言語である英語のみとなる。
「同サイトの目的は、船員が欲しがる情報を、できるだけアクセスしやすく、また分かりやすい形で提供することだ」と、レウェリンは述べる。
「ユニークな労働形態ゆえに、海上から組合の役員に連絡を取ることも容易ではないため、船員はこのような情報を本当に必要としている」と、ITFのセーラ・フィンケ情報政策部長は述べる。
全ての船員が船内でインターネットにアクセスできるとは限らないが、ITF船員トラストが最近実施した調査から、港にある船員クラブ、ミッション、インターネットカフェなどを利用して、インターネットで家族と連絡を取っている船員の数が増えていることが分かった。
ITFが年１回発行しているシーフェアラーズ・ブルテンは、既に人気も高く、船内で広く読まれている出版物だが、これに加え、新たなウェブサイトは、周囲から孤立した環境で働き、生活している船員から、最も必要とされる情報源となるだろう。
このウェブサイトは、船員を直接支援するとともに、ITFにとっても非常に有益な手段となるだろう。例えば、船員の大体の労働条件を即座に知りたいような場合、このウェブサイトを通じて調査を行うことができるからだ。
シーフェアラーズ・ブルテンと並び、この船員のためのウェブサイトにおいても、ITFは、組合に加入することの大切さを徹底的に訴えていくことになろう。肉体的に危険なだけでなく、孤立しやすく、搾取も受けやすい労働環境の中で、船員の労働条件を守る最善の方法だからである。 |
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| ブレンダ・キルシュは、ロンドンを拠点とするフリーランスの労働レポーター。 |
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では、例えば以下のような情報を提供している：
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「船員の権利は？」など、船員が関心を持つ事項 |
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ITF、港湾にいるITFインスペクター、一連の情報・支援提供団体に、迅速かつ容易に連絡を取る方法 |
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労働組合に加入する方法 |
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船員が、雇用契約に署名する前に、船舶のこれまでの略歴と現在の状況をチェックするための船舶検索データベース |
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船内での疲労への対処の仕方から、海賊の危険まで、様々なトピックに関する情報シート |
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討論の場である「クルートーク」と、メッセージや写真の掲示板 |
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ITFインスペクターのブログ |
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