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2008年7〜9月 第32号 |
■アジェンダ |
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我々のアジェンダ
イラクの労組活動家、全港湾労組のターキ・ラザム・ジェバラ委員長とバグダッド鉄道労組のサラファ・マホムード・モハンメド女性代表委員が、2月末にITF本部を訪問した。
訪問の目的は?
ターキ・ラザム・ジェバラ
英国労働組合会議(TUC)の招聘で、イラクの他の交通運輸労組の活動家と共に訪英した。目的は英国の交通運輸労組の仲間と会い、意見交換することだ。
英国首相のイラク特使であるアン・クルーイド議員とも面会し、主に、サダム・フセイン政権時代に導入された第150/87命令等の反労組法の撤廃を支援するよう要請した。この命令は、交通運輸労働者を含む多くの労働者の地位を公務員に変更し、労働組合を禁止するものである。また、大半のイラク人が望んでいると思われる外国軍の撤退も要請した。
反労組法が組合に与える影響は?
ターキ・ラザム・ジェバラ
この法律は、組合員からの組合費徴収を禁じている。労働組合は銀行口座を持つこともできない。つまり、組合の活動費は、我々のポケットマネーで賄わなければならないのだ。我々には団結権があり、労働者は町に出て、抗議を行っている。この法律を無視してはいるが、何かあった時が心配だ。
サラファ・マホムード・モハンメド
この法律によって労働者の地位が変わったため、組合への勧誘が難しくなった。組合は民間部門でしか許されていない。また、この法律は、女性が組合活動に関与することも制限している。
労働者にとってのその他の問題は?
ターキ・ラザム・ジェバラ
我々のほとんどの問題が、治安の欠如と関係している。特に、街頭で抗議行動を実施するときの安全を確保してほしい。労働条件や民営化も、港湾労働者にとっては問題だ。
サラファ・マホムード・モハンメド
鉄道労働者の主な問題は、低賃金と社会給付または保健給付の欠如だ。女性労働者に対する暴力の問題もある。
国際連帯は役に立つか?
ターキ・ラザム・ジェバラ
国際連帯は非常に重要だ。もっと支援してほしい。組合活動家としての役割を遂行するのを後押ししてくれる。
サラファ・マホムード・モハンメド
国際連帯は我々の訪英の目的の一つだ。イラクの反労組法を撤廃させるために、当局や組合活動家に支援を要請したい。
訪英で学んだことは?
ターキ・ラザム・ジェバラ
英国の組合活動家は民主主義の中で組織化を進めており、何の恐れも抱いていない。我々の状況にはそれがない。
英国の組合活動家には何を学んでほしいか?
ターキ・ラザム・ジェバラ
イラクは組織するのも生活するのも困難な所だということを分かってほしい。そういった状況にもかかわらず、我々が信念に基づいて活動していることを感じてほしい。
サラファ・マホムード・モハンメド
数々の問題や課題にもかかわらず、我々が忍耐強く活動していることを分かってほしい。 |
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インタビューしたのはヤスミン・プラブフダス。 |
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