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No.26/2012 |
■家族 |
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両親不在の子どもたちへの読み聞かせ
ポーリーン・ドゥ・ラング
GASFIは、組合が支援するフィリピンの財団だ。子どもたちが寝る前に毎日20分間、絵本の読み聞かせをすることを提唱している。読み聞かせは、ただ本を読むだけでなく、子どもと一緒に過ごすことで、親子の絆を深めるところに意義がある。
しかし、実際のところ、フィリピンの多くの子供たちは、親と時間をほとんど共有することなく成長していく。子供の教育費を稼ぐために、両親または両親のどちらかが海外に出稼ぎに出ているからだ。
このような状況をよく理解していたマリッサ・オカは、2008年に17歳でこの世を去った息子、ギグを追悼して、船員や海外で働くフィリピン人のためにGASFIを設立した。
昨年、マリッサの父、フィリピン船舶職員部員組合(AMOSUP)創設者のグレゴリオ・オカが逝去した。キャプテン・オカが生前に掲げていた「全ての人に幸せな人生を」というビジョンに向かって、AMOSUPとGASFIは、これまで以上に活動に邁進している。
ギグは、高校の時の私のクラスメートだった。学習や読書、そして人生を愛する、すばらしい青年だった。
2009年3月に設立されたGASFIは現在、フィリピン全国のコミュニティーで活動している。目標は、船員の家族に読み聞かせを勧めることだが、それだけに止まらない。本を読む機会のほとんどない子供たちを対象とする様々なプログラムを実施し、船員の家族や子どもたちに参加を呼び掛けている。
本の寄付活動として始まったプログラムが今、さらにすばらしいことへのかけ橋となっている。 |
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ポーリーン・ドゥ・ラングはGASFIのボランティア |
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