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No.27/2013 |
■WI-FI |
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Wi-Fi - なくてはならないもの
無線インターネットは、寄港先での大きな楽しみ
2012年11月のアポストルシップ・オブ・ザ・シー(AOS)の総会で、ITFのデビッド・コックロフト書記長は、「上陸休暇の減少を考慮した、新たな活動モデルを考える必要がある。停泊中あるいは係留中の船員にとって、無線インターネットは不可欠な存在だ。船員の孤立感を軽減させるために、船内のコミュニケーションの改善に積極的に取り組まなければならない」と語った。
インターネットは、船員のコミュニケーションや陸上での休暇の過ごし方を激変させた。ハンブルクのダックダルベン船員センターのジャン・オルトマンズは、5年以内に、ほとんどの船員が船内でインターネットを利用できるようになることを期待している。そうなれば、スポーツやパーティー、小旅行等に使える時間が増える。「船員は寄港地に足を踏み入れ、現地の人たちとの会話も楽しんでほしい。人々との新しい関係、新たな友人が生まれるだろう」とオルトマンズは言う。
アントワープで船員の意見を聞いてみると、「上陸の理由は通常、インターネット以外のことだが、ほとんどの船員は、船内で家族や親戚に連絡を取る手段がないので、陸上でその手段を探さざるを得ない」という答えが返ってきた。
ここ5年間、寄港中に船内でインターネットを利用できるようにしてほしいという要請が増えている。ITFのインスペクターや訪船者によると、最も多い要請は船内のインターネット利用だという。
ある船員は、「寄港中、仕事が終わると、まずはコンピューターの電源を入れ、Wi-Fi接続が可能かどうかを確認する。残念ながら、パスワードでロックされていることが多い。港湾当局が船員のためにWi-Fiサービスを無料で提供しているところも少数ながら存在する。アントワープはその一つだ」
船員はインターネットが利用しやすい港を求めている。彼らにとって、私的なコミュニケーションは非常に重要だ。かつては手紙で行われていたことが、陸上の電話で行われるようになり、今やそれがインターネットに置き換えられている。教育を受けている若者は、世界のどこにいようが、安価なコストで家族や友人、恋人と連絡のとれるインターネットを求める。
ITF船員トラストは、船員を二級市民にしてはならない、全ての船員が船内でインターネットを利用できるようになるまでは、陸上の施設でインターネットを提供する必要があるが、ほとんどの船員が上陸を許されない現状においては、インターネットを船内に持ち込む必要がある、と考えている。
ITF船員トラストの活動の詳細は、trust@itf.org.ukへ。 |
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